ksの雑記

興味のあることについてあーだこーだ書くかもしれません

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コンパウンド用のインドア矢について考える

 

どうもksです。

 

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これからインドアのシーズンなのでインドア矢について書いていこうと思います。

ちなみに例の如くコンパウンド向けの記事なのでリカーブではあまり役に立たないと思います。

そして万人に当てはまる記事ではないかもしれません...。

 

これからの「スパイン」の話をしよう

まずスパインって何でしょう?

一言でいうと「ある一定の重さをかけた時にどれぐらいシャフトがたわむか」を数値で表したのがスパインです。たわんだ量が0.5インチだったとき、そのシャフトのスパインは500になります。

 

スパイン計測の基準にはATA(米国アーチェリー貿易協会)とASTM(米国材料試験協会)の2種類があります。

  • ATA式:26インチ間隔に配置した台にシャフトを載せ、中心部に2ポンド(907グラム)の重さを掛けた時のたわみ量
  • ASTM式*1:28インチ間隔に配置した台にシャフトを載せ、中心部に1.94ポンド(880グラム)の重さを掛けた時のたわみ量

 

天下のイーストンのドキュメントでは以下のようにASTM式を用いてスパイン計測をしている文言(?)がありました。

・原文

The spine rating of an arrow is simply a measurement of its stiffness. The same Easton arrow comes in a variety of stiffness: the lower the number, the stiffer the arrow. For example, a 330 arrow is stiffer than a 500 spine arrow. There are two kinds of spine (stick with us, we promise not to get too technical). There’s static spine, which is how an arrow reacts when an 880-gram (1.94 lbs.) weight is suspended from the center of the arrow. The arrow must be 29” in length and supported by two points, which are 28” apart. The number of inches the arrow deflects or bends X 1000 due to the weight is the spine size or measurement of an arrow. So, a 500 arrow bends .5-inches when the weight is applied.

・日本語訳

矢のシャフトの評価は、その硬さを簡単に測定したものです。同じイーストンの矢でも、様々な硬さがあります。例えば、330番の矢は500番のスパインの矢よりも硬いです。スパインには2種類の種類があります(技術的な話はしないことをお約束します)。1つは、880グラム(1.94ポンド)の重りを矢の中心から吊るしたときに矢がどのように反応するかを示す静的スパインです。矢の長さは29インチで、28インチ離れた2つの点で支えられていなければなりません。重りによって矢がたわんだ量、または曲がった量×1000が矢のシャフトの大きさまたは測定値です。したがって、500番の矢は重りがかかると0.5インチ曲がります。

MAKING SENSE OF ARROW SPINE (EASTON ARCHERY)

 

参考記事:

How do you convert ATA to ASTM arrow spine measurements? (TargetCrazy.com)

What exactly does ‘spine’ mean (Bow International)

WHAT’S ARROW SPINE? (Archery 360)

 まぁネットでちょろっと調べただけなので各シャフトメーカーがどちらの基準を用いているかまでは分かりませんでした。(スパインについて調べたら2種類の計測法が出てきて焦りました。知らんわこんなの...。)

 

 ここからの話は「各メーカーのスパインチャートに従って矢を作ればとりあえず大丈夫っしょ」って感じの前提で進めます(スパインチャートに従う限り2つの計測法の違いは無視する)。

 

スパインはどのようにして決まるか

つまりたわみ量はどのようにして決まるかって話です。

簡潔に言えば「シャフト内径」と「シャフト厚」の2つで決まります。(材質に関しては触れません。詳しくわからないので。)

あるシャフトを製造するとき、長さを変えずにさらに硬くしたい場合はシャフト外径を太くするか、シャフトを厚くすればよいのです。細い棒より太い棒のほうが曲がりにくいってことですね、多分。

 

多くのオールカーボンシャフトの場合、スパインが硬くなるにつれて外径が増していきます。(内径を変えると複数のポイントを用意する必要があるので手間がかかる)

アルミシャフトの場合、スパインが硬くなるにつれて内径と厚みが増していきます。

イーストンではアルミシャフトのスパインはシャフト外径(○○/64インチ)+シャフト厚(○○/1000インチ)で表されます。

例えば2315のシャフトは23/64インチの外径で15/1000インチの厚みのスペックということになります。

 

 

インドアで有利な矢とは?

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リカーブではこの問いに対する答えはないと思います。かのエリソンは、時にX10を使い世界記録を樹立し、時にはX7を使ってリカーブ初の900Club入りを果たしています。(ベガスルールも関係してますが...)

しかし、インドアにおいて10点が圧倒的に小さいコンパウンドの世界ではラインカットを追求したほうが確実に有利です。誰もX10を使ってWA18mラウンドを射ちたいとは思わないでしょう。

 

極論ではありますが、以下のような観点からコンパウンドはインドアにおいてパラドックスの収まりを多少犠牲にしても直径の太いシャフトを選択したほうが有利、とも考えられます。

  1. 近距離を射つのでサイトが多少下がっても問題ない。
  2. 室内では風が吹かないのでインドア用の大きなベインで修正力を高めることができる。

1.に関して詳しく言えば、スパイン合わせのために長いシャフトや重いポイントを積むことができるということです。

 

できるだけ太い矢を使うということ

スパイン選定

インドア用オールカーボンシャフトを製造するとき、メーカーは最も硬いスパインがWAルール上限(9.3mm≒23/64インチ)を超えないように設計します。太いシャフトほどスパインが硬くなるので当然ではあります。

限界までラインカットを狙うのであれば選択したシャフトで、できるだけ硬いスパイン(アルミシャフトであればルール上限の23径)を選択すればシャフト直径を活かすことができます。

つまり、普段とはチャート表の見方を変え「ピークポンドとアローレングスからスパインを求める」のではなく、「スパインとピークポンドからアローレングス」を求めるということになります。

 

シャフト長の選定

前述の通り、インドアではスパイン合わせのために極端に長いシャフトを使ってもアウトドアほどの悪影響はないです。しかしドローレングスに対して長すぎるシャフトを使うとグルーピングの悪化を招き、ミスに対してシビアになる傾向があります。それらの事を考慮すると、シャフトのみの長さでドローレングス+5インチぐらいが限度かなと考えています。(ポイント重量やピークポンドなどが関係するので具体的な数値は言えませんが...)

グルーピングの問題に関してはポイント重量の設定である程度解決することもできます。

 

ポイントの選定

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ポイントはアウトドアよりも重いポイントを装着します。ポイントを重くすることで発射された後の動的スパイン*2を柔らかくすることができます。

イーストンやカーボンエキスプレスからは接着後もノック側から長いレンチで追加ウエイトを装着可能なアジャスタブルポイントが販売されています。それらの商品を使って自らの適正ポイント重量を調べ、グルーピングが落ち着く場所を探ることも一つの手です。

ただし、ある一定の重さを超えるとグルーピングが狭まらなくなり、サイトが落ちていくだけになるので注意が必要です。

 

スパイン選定とポイント重量の選定は互いに影響し合う要素なので、一体的に考えなければいけません。

 

ベインを貼る

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左ピッチ(左回転)のベイン

 

ベインもストレートではなく、ピッチを付けたりヘリカルクランプを使って貼ると修正力をさらに高めることができます。

この時注意しなければならないのは、ベアシャフトの回転とベインのピッチ方向を合わせなければならない点です。(※回転方向は必ずしも利き手に依存する訳ではありません。)

ベアシャフトが完成したら実際に射ってみてどの方向に回転するか確認します。

まず的前から1~2mぐらい位置でベアシャフトを射ち、畳に刺さっているシャフトのノックまたは印刷の向きを確認します。そして50cmずつぐらい後退しつつベアシャフトを射ち、同じように畳に刺さった矢を確認します。

この方法でベアシャフトが発射された後、どのように回転しているかをコマ送りのように観察することができます。

右回りをしているのであれば右ピッチ(フィルムベインであれば右用)を貼り、左回りであれば左ピッチで貼ります。

逆向きの羽を貼ると発射直後に不審な挙動をするので、間違えていた場合はそれで気づくかもしれません。(私は経験済みです...)

 

参考動画

 

その他に

レストを限界まで的側に詰めるのもアリです。トルクチューニング?そんなものは知りません。レストブレードからノッキングポイントまでの距離を広げることで、初動のたわみ量を増やすことができるので、結果として(無理やり)動的スパインが柔らかくできます。


 

まとめ

個人的にはアウトドア矢よりインドア矢の選定・製作の方が難しいと思います。

 

今回紹介した方法はセオリーから逸脱していて多少乱暴な考え方ですが、場合によっては必要になることがあります。

例としてスパインによってシャフト直径が極端に細くなる場合です。

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画像はカーボンエキスプレスのX-BUSTERのスペック表です。500番と600番の直径(DIAMETER)に注目してください。400→500番の時0.002インチ(0.05mm)の差ですが、500→600番では0.029インチ(0.7mm)も差があります。

パラドクスの収まりを求め600番で矢を製作した場合、500番を選択した時よりもラインカットで圧倒的に不利になります。

これはあくまで一例ですが、シャフトによってはこのようにスパインによって極端に直径が変わることがあります。

 

今回はラインタッチに重きを置いた内容になっています。今までに的前で数mmの差から点数を落とす苦い経験をした方もいると思います。紹介した方法を使えば「もう少し太い矢を使ってれば...!」と思わずに済むかもしれません。

 

https://1.bp.blogspot.com/-jlZlCg-8FAM/Xub_u8HTD1I/AAAAAAABZis/ZhUI05AZBEQpVinedZ6Xy-eIucmNuY2SQCNcBGAsYHQ/s400/pose_pien_uruuru_man.png

 

参考動画(Janine Meissner選手に注目です!)

youtu.be

 

 

*1:ASTM F2031 - 05(2014) Standard Test Method for Measurement of Arrow Shaft Static Spine (Stiffness) (ASTM International)

*2:ポイント重量、シャフト長、ベインなどの矢の各要素と弓の実質スペックを考慮し実際に発射した時の矢の挙動を含めたスパインを指す

ks的フレッチング


 

どうもksです。

 

https://2.bp.blogspot.com/--X2z5ldMf2A/WEOPX4Y31HI/AAAAAAABALg/pc0SbFkluPo4ImDnJxxQgGT2mq-96C9IACLcB/s400/neet_man2.png

 

ネタが思いつかなくて放置していたのですが、フレッチングについて書いてほしいと要望があったので記事にします。

 

フレッチングと言っても今回はゴムベインの貼り方(貼り替え方)になります。例の如く我流の部分があります。

フィルムベインについてはショップのブログとかに書いてあると思うのでそっちを見てください。

 

※この記事はCP向けに書いているのでRCで参考にする場合は解説を脳内で変換してください。

 

https://3.bp.blogspot.com/-Kce3aCjGSdk/XAnvZ4AwTnI/AAAAAAABQoE/5T4oqBG7gL8Qfh8_Xjquwa-5fIkWB7NkACLcBGAs/s800/doctor_man1_4_laugh.png

 

使用する道具

今回紹介する道具は一例なので「もっと他に良いのがあるよ!」ってときは教えてください(他力本願)

 

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フレッチャ

これがないと何もできません。

私はアバロンのやつを使ってます。安価なフレッチャーですが今のところ使ってて特に不便は無いです。まぁここは好みなので気に入ったやつを用意してください。

モノによっては3枚羽だけでなく4枚羽にも対応しているフレッチャーもあります。(アバロンは非対応)

 

接着剤

フレッチングに使う接着剤です。

接着剤は大まかに分けて「瞬間接着剤」と「羽貼り用接着剤」の2種類があります。

瞬間接着剤は接着にかかる時間が短く、慣れると高速でフレッチングができます。ただし修正や貼り直しが面倒です。

羽貼り用接着剤は接着に時間が掛かりますが、その分失敗したときのやり直しは楽です。フレッチングに慣れるまではフレッチタイトなどの羽貼り用接着剤を使うのがおススメです。

 

※接着剤によって接着できる材質(カーボンシャフト or アルミシャフト、ベインの材質など...)に差があります。よく分からないときは、とりあえず羽貼り用接着剤を使っておけば間違いはないと思います。

 

ちなみに私は「ロックタイト 強力瞬間接着剤 ピンポインター ゼリー状」を使ってます。容器の口が小さく作られていて、ボタンで液の量を調節できるため作業が捗ります。作業していると、はみ出た接着剤がフレッチャーのクランプ(ベインを挟む部分)に付いてしまって面倒なことになってしまうことがありますが、この接着剤はゼリー状なのでそのような心配はせずに済みます。

 

脱脂用の何か

ベインは貼る前に脱脂をする必要があります。

 

ベインは製造時に金型から外しやすくするために表面に離型剤が付いてます。そのため表面をまっさらな状態にしなければいけません。

射ってるとベインが剥がれてしまう時がありますが、それは離型剤が残っていることが原因になっている場合があります。

 

脱脂には「燃料用アルコール」や「アセトン」などが利用されています。市販されている「ウエットティッシュ(アルコールタオル)」では離型剤を剥がすには不十分なので注意してください。

「燃アル」や「アセトン」は薬局に行けば売ってると思います。

 

これらの商品以外にサンドペーパーを使う方法もあります。

ものぐさな私はわざわざ買いに行くのが面倒なので、家にあった150番のサンドペーパーで脱脂をしてます。気を付けないとベインが痛んでしまいますが、激しく擦らなければ大丈夫です。(多分)

今のところ薬品系を使った時と変わらない接着強度なので、特に問題はないと思います。

 

綿棒・つまようじなど

接着剤を伸ばすときに必要です。後ほどフレッチングの具体的な作業で紹介します。

 

 

フレッチャーのセッティングについて

フレッチャーは箱から出したばかりの状態では使えません。矢に合わせてセッティングを変える必要があります。

調整する箇所はクランプの基部とノックを載せるシリンダー?の角度です。

 

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中央の白いパーツがクランプを取り付ける部分です。

クランプに挟んだベインがシャフト中央になるように調整してください。

フィルムベインの両面テープを使ってベインを仮止めしながら作業すると簡単にできます。

 

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右側の金色のシリンダー?の角度を調整する必要があります。

 

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ノックとクランプの位置関係が意図した位置になるように調整してください。CPであればノック溝の頂点方向にベインが来るようにすればOKです。

 

 これらのパーツの角度がずれていると意図した場所にベインが貼れません。ベインが浮いてしまい剥がれやすくなってしまうこともあります。

それを利用してヘリカルっぽくベインを貼って矢の修正力を高める方法もありますが、ここでは(説明が面倒なので)割愛します。

 

これらのセッティングはフレッチングをする矢のシャフトの太さによって調整が必要です。CPでビッツェンバーガーのフレッチャーを使うときはシリンダーをCP用のものに取り換える必要があります。個々のフレッチャーによって仕様が変わるので注意してください。

 

フレッチング

 

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 今回は痛んだベインを貼り替える状況を想定して進めていきます。一からフレッチングをするときもほとんど作業の内容は変わりません。

 

ベイン剥がし

ボーニングなどからベイン剥がし専用の道具が発売されています。まぁ、わざわざ揃えるのも面倒なのでカッターでガシガシやるのが普通ですかね。この方法は力加減を間違えるとカーボンの表層を持っていってしまうことがあります。

 

そんなミスに目を瞑りつつカッターで剥がしていたのですが、この間「ベインを剥がすときはライターで炙ると良い」と聞いたのでやってみました。

 

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ベインが溶ける一歩手前ぐらいまで炙ります

炙った後、手で「ソイヤッサ!」と引っ張ると割と簡単に剥がせました。

 

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カーボンを傷めずにOK!

若干残ってる残りカスみたいのはカッターでガシガシ剥がした後、サンドペーパーで表面を整えます。(結局はシャフトが痩せて行ってしまうのです...)

 

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表面を整えた後、水やアルコールなどでカーボン粉末の汚れを落とします。

 

 

脱脂

燃アルなどを使って脱脂する場合はティッシュペーパーやペーパータオルに薬品をしみこませた後、紙にベインの色が軽く移るぐらいベインの接着面をゴシゴシ擦ります。

サンドペーパーを使う場合はベインの接着面がザラザラして光を反射しなくなるぐらいまで擦ってください。

ベインをクランプに挟むと擦るときに保持しやすくなります。この作業をすることでベインの接着強度が各段に上がるのでしっかり行ってください。

 

フレッチング

今回は貼り替えにAAE MAX2.0を使います。ノック溝からベイン端までは1インチに設定しています。背が高いベインを貼る場合、ノック溝に近すぎるとエイミングしたときアゴに当たってしまうことがあるので様子を見て少し間隔を広げてください。

 

接着剤はベインの接着面に米粒半分ぐらいの量を両端と中心に分けて3か所に落とします。

量が多すぎると、はみ出た液がクランプと羽を接着してしまい、ほぼ確実にフレッチングが失敗します。

 

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「こんなに少なくっていいの?」ってぐらいで大丈夫です。(特に瞬間接着剤)

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ベインが白色なのでドチャクソ見づらいですが接着剤はこれぐらいで十分です

 

そして接着剤を綿棒の柄やつまようじを使って接着面全体に引き伸ばします。このときベイン端まで接着剤が行き渡ってないと剥がれやすくなってしまうので注意してください!

 

瞬間接着剤の場合、引き延ばした後に接着剤が気化していなければ脱脂が上手くできています。もし伸ばした接着剤が「フワーッ」と乾いてしまう場合は脱脂作業からやり直してください。この時点であればベインは再利用できます。

 

そしてフレッチャーにシャフトをセットし、クランプに挟んだベインを押し当てます。フレッチャーによってはクランプを押し当てた際にシャフトがズレることがあるので注意してください。

 

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シャフトの接着面に対して垂直に「グーッ」と押し当てます。

瞬間接着剤であれば10~15秒、羽貼り用接着剤であれば30~40秒ほど軽く押し当てて待機します。接着が終わった矢は半日から一日ぐらい乾燥させてください。

 

 

乾燥が終わったベインは思いっきり押し曲げて、しっかり接着できているか最終確認します。

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しっかり接着できていればこの程度では剥がれません

 

目止め(ベイン端の固定)

最後にベイン端の固定を行います。ベインの両端に羽貼り用接着剤を米粒ほど付けて、端から剥がれるのを防止します。(ちなみに私は面倒なのでやってません。)

※ショップに頼めばこの作業まできちんと行ってくれます。

 

 

まとめ

今回はフレッチングについてしらべてみました!いかがでしたか?

 

https://1.bp.blogspot.com/-ZOg0qAG4ewU/Xub_uw6q0DI/AAAAAAABZio/MshyuVBpHUgaOKJtL47LmVkCf5Vge6MQQCNcBGAsYHQ/s400/pose_pien_uruuru_woman.png

慣れると結構簡単な作業なのでやってみてはいかがでしょうか?

 

 

「シリンダー」ではなく「レシーバー」が正しいパーツ名でした...

 

コンパウンドボウのペーパーチューニングにおいて有効な調整方法

 

どうもksです。

 

https://2.bp.blogspot.com/--X2z5ldMf2A/WEOPX4Y31HI/AAAAAAABALg/pc0SbFkluPo4ImDnJxxQgGT2mq-96C9IACLcB/s400/neet_man2.png

 

突然ですが今回はコンパウンドボウのペーパーチューニングできれいな穴を開けるにはどのような調整方法が有効か紹介しようと思います。

 

まぁ、ネットでちょっと調べればすぐ手に入る知識でもあるので記事にする値があるか微妙ですが...。

多分、このやり方をすれば大体チューニングが合わせられるはずです。基本的に超我流なので細かい所は勘弁してください。

そしてチューニングを行うときは確実にボウプレスが必要になります。

 

「WOW」と驚く白人男性のイラスト

 

 ペーパーチューニング

では本題です。

まず、前提として以下のような弓の基本的なチューニングが済んでいることが必要です。

 

  1. チューンチャートに合うようにストリング類を調節してあること
  2. 目標とするドローウェイトがある程度実現されていること
  3. カムリーンがフルドロー時に垂直であること(ハイブリットカムであればカムタイミングも合わせる)
  4. レストについて、矢がバーガーホールの中心を通るように上下を、フェイス面から見たときに弦の中心と重なるように左右が合わせてあること
  5. 4.の位置に合わせたレストに矢を載せたとき、ストリングに対して直角になるようにノキポが作られていること(Dループも取り付ける)

 

私は基本的にこの順番で下準備を進めます。1.2.3.はそれぞれを合わせようとするとその前の段階で合わせた個所が少しずつズレるので、その都度「2歩進んで1歩戻る」的な作業をします。

4.5.に関しては「チューニングの出発点」を作るための作業なので、そんなに必死になって合わせなくても大丈夫です。チューニングを合わせる過程で都度、作り直したりします。

レストブレードは立ちすぎず、寝すぎずの角度になるようにセットします。厚さも使う矢の重量に合わせて選んでください。

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BESTランチャーブレードの場合上記の表の組み合わせが推奨されています。

 

これらが済んだらサイトやスコープを取り付けて、自分のアンカーと目の位置に合わせてピープを挟み込みます。(その時にまたストリングを調節する必要があるかもしれません...。)

あとチューニングに影響が出るので、ちゃんとスタビ類も付けてください。

 

またそれ以外に

  • スパインチャートに従い、ドローウェイトに合わせて制作した矢が手元にあること
  • 射手にシューティングの技能が一定程度有り、射型の再現性があること

 

ちょっとアレな言い方ですが始めたばかりの初心者がペーパーチューニングをやっても効果が薄いので、その時間を使って練習したほうがいいと思います。

まぁ、リカーブに比べたら初心者でも合わせやすいので暇な人は勉強がてらやってみてもいいかもしれません。

 

 

それではいざ実射!

 

 やる気に燃える人のイラスト(男性)

 

ペーパーチューニングをするときは「放った矢が最も荒れて飛ぶ位置」に紙が置いてあるようにしてください。適当にシューティングラインを少しずつ前後させてみるといいと思います。穴が最もズレて開く位置が良いです。

 

空いた穴の形を見る訳ですが、私は上下左右にズレたとき以下のことを試します。

 

・穴が上下にズレたとき

  • カムタイミングまたはカムのスタートポジションが合っていない可能性があるのでストリング類を確認する。
  • ノッキングポイントを穴が開いた方向と同じ向きに動かして作り直す。(穴のポイント先が上に向いた場合はノキポを最初より上側に作る)

 

・穴が左右にズレたとき

  1. グリップに余計なトルクが加わっている可能性があるので押し方を変える。
  2. リムボルトを回してドローウェイトを少しずつ変えてみる。
  3. 手持ちの色々なスパインの矢を射ち比べる。
  4. カムの左右位置またはリムポケットの位置を変える。(PSEのLASシステム、ELITEのS.E.Tテクノロジーなど)
  5. カムリーンを変える。

こんな感じです。

 

上下のズレは大体ノキポで合わせられると思います。

左右に関しては上記の順番で試してみます。スパインチャートに従って矢を作ったとしても、矢速の関係などでドローウェイトに対して微妙に硬さが合わないことがあるのでそこはリムボルトで合わせます。

どうしても目標ドローウェイトから変更したくない場合は少しずつシャフトを切って合わせることもあります。(切ると矢の実質スパインが硬くなるので高いドローウェイトに対応できる)ただし2度と伸ばすことはできないのでよく検討してから行ったほうがいいです。

カムの左右位置に関してはHOYTやLASシステムを搭載してないPSEの弓などでは、リムとカムの間に挟んであるワッシャーを左右で入れ替えたり、厚みが違うものを用意して調整します。最近のMathewsの弓ではTOPHATキットで調整します。

 

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私のTRX38はTOPHATキットを使ってカムを左寄りにしています

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可動式のケーブルガードを備えている弓の場合

弓の種類によってはケーブルガードを調整することで合わせられる場合もあります。ケーブルガードは4.の時に調整したほうがいいと思います。フルドロー時にケーブルスライダーが矢に近づくことで、ドローイング時のケーブルの移動によるハンドルの縦軸を中心とした回転が抑えられるので改善が期待できます。(右射ちであれば弓を頭の真上から見たとき、ドローイング時にハンドルが時計回りに回転している)付随して、リリース後のストリングの左右ブレも軽減される可能性があります。

参考動画↓

 

 

ここまでやって改善されなかった場合はカムリーンを変えるしかないと思います。と言ってもカムリーンを変えられる弓だけですが...。

個人的にはフルドロー時にカムがストリングと平行になっている状態が望ましいと考えています。しかしそれでも合わせられないのであれば、フルドロー時にフェイス面から見たときケーブルガードが付いている側と逆向きにカムの頂点が傾いているように(右射ちならカムの頂点が左、左射ちならカムの頂点が右)ヨークケーブルをセットしてみてください。

ドローイング時にケーブルスライダーが動くことによってカムはケーブルガード側に引っ張られるため、ペーパーチューニングの結果に悪影響を与える可能性があります。上記のようなヨークセッティングをすることで改善されるケースもあるので、やってみる価値はあると思います。

 

 

ここまでを読んで「んん?」と思われるかもしれませんが、私は基本的にペーパーチューニングでレストの上下左右位置を変えません。最初は必死にレストをいじってたこともありましたが、経験則から言うとあまり意味がないと思います。

 

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ナゼー?

肝心なのはおそらく「矢を押し出すストリングがグリップに対してどこの位置にあるか」です。私は自称感覚派アーチャーなので詳しい理論の説明はできませんが、この一言に尽きると思います。

 

ペーパーチューニングを合わせた後にウォークバックチューニングでレストの左右位置を調整してます。

ウォークバックチューニングに関して詳しいことは↓の動画を見てください。

(リヴァイ・モーガン先輩、かっけーっす)

 

最後にこんなことを書くのもアレですが、注意しなければいけないのは「きれいな穴が開く=点数が出る」ではないことです。

 

これらのチューニングはシューティング時のミスに対して弓の動作を寛容にするための作業であり、点数を保証するものではありません。

 

 

リカーブからコンパウンドに転向したい!でもどうする?③

 

どうもksです。

 

https://2.bp.blogspot.com/--X2z5ldMf2A/WEOPX4Y31HI/AAAAAAABALg/pc0SbFkluPo4ImDnJxxQgGT2mq-96C9IACLcB/s400/neet_man2.png

 

前回です。↓

ks-archery.hatenablog.com

 

今回はスタビライザーと矢について解説していきます。

 

https://3.bp.blogspot.com/-o8ptxFTicXs/VwdI4KYO1RI/AAAAAAAA5mg/51gFWZ_LKjky672eMS1jO6wCYtAH-EaOw/s450/job_teacher_man.png

 

スタビライザー

一回目の記事でも書きましたがスタビはリカーブから流用できる可能性のある弓具です。

私もコンパウンドに転向したばかりの時はリカーブで使っていたFIVICSのCEX5とCEX7を酷使していました...。

ただスタビの強度とネジの径は注意しなければなりません。

 

https://2.bp.blogspot.com/-m--8NuPkleY/UZSsj9oxXKI/AAAAAAAAS3E/YbsWHHsQI_U/s400/bousai_boy2.png

 

一般的なリカーブ向けのスタビは主に最高でも40ポンド台半ばぐらいまでの使用を想定して作られています。(多分)

しかし競技用コンパウンドは男性であれば50ポンドは出て当たり前、ウェイトガン積み、というような世界なので、リカーブ向けを長期間使っていると根本のネジが折れる、ロッド部分がブッシングから抜ける、などなどあると思います。

対してコンパウンド向けスタビはそれらの各部分が強化され、振動吸収材などが封入されていたりします。

コンパウンド用スタビはそれなりのお値段がしますがそれなりに高性能なので、自分の使う弓のドローウェイトや射ち感の好みに合わせて選択してみてください。

 

最近ではリカーブ、コンパウンド問わず使用できる高性能なスタビがラインナップされています。将来コンパウンドへ転向を考えている人はそれらのスタビを使ってみてもいいかもしれないですね!

 

ネジ(ウェイト)

次に注意すべき点としてネジの径です。

コンパウンドでは弓本体がそれなりに重いので、バランスを取るためにはウェイトを多く積む必要があります。しかし通常のウェイトでは積めば積むほどウェイトが弓から離れていくため、飛び出した弓の挙動に影響が出ます。そのためディスクウェイトが主流となっている訳です。

 

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なんですがまぁ、ディスクウェイトが厄介で接続ネジの径が主に1/4インチと5/16インチの2種類に分かれています。

なので使っているウェイトとスタビのネジ径は一致させておかないと変換ネジを用意する必要が出てきます。変換ネジを挟むとその部分のネジの強度が下がるので、その場合ウェイトを大量に盛るのはおすすめしません。

 

 Vバー(サイドマウント)

ここまで「リカーブのスタビ類はそのまま使える!」と言ってますが角度が固定されているVバーは使えないと思ってください。

最近のコンパウンドのスタビセッティングの流行りはサイド一本出しです。弓自体があらかじめそのようなセッティングになるように設計されていることもあります。

そこで必要になるものがサイドマウント(サイドブラケット)です。これがないとスタビの角度調整ができずに四苦八苦することになるので買うことをお勧めします。

 

 

ここでは基本的に製作した矢を50mで用いることを前提に話を進めます。

 

皆さんはリカーブで何のシャフト使ってますかね?たぶんACEやX10などを使ってる人も少なくないと思います。

じゃあコンパウンドでそれらの高価格で高性能なシャフトを揃える必要があるかというと、答えはNOです。

まぁ、これはコンパウンドに転向してどれぐらいのレベルを目指すかにもよると思います。

もしリカーブで使っている矢がコンパウンドに流用できるスパインであれば無理に揃える必要はありません。しかしコンパウンドではリカーブに比べ発射時に瞬間的に強い力がシャフトに加わるため、少しのクラックなどでも破断などの原になります。

 

長期間リカーブで使いこんで痩せた矢を流用するのはおススメしません。

 

https://2.bp.blogspot.com/-cbRJ-VZuEp0/Wn1Zxzq-t9I/AAAAAAABKPM/chRL6m4Nl2UoCNN2d_OpAjWky4YCLbAYwCLcBGAs/s450/jiko_chousakan.png

 

 

シャフト

コンパウンド用シャフトを選ぶとき、性能で言えばX10プロツアーの一択です。しかし、個人的には全日本大会などを目指す場合でも、これらの高性能シャフトは用意しなくて大丈夫だと思います。 

裏を返せばオールカーボンのそれほど精度の高くないシャフトでもチューニング次第で点数が出る、ということです。

 

それはいくつか理由があります。

  1. コンパウンドではリカーブと違い50mを射つので弾道が低く、細さのアドバンテージが少ない
  2. リリーサーを使うのでパラドクスの影響が少ないため、精度が低くてもある程度ミスを許容してくれる

コンパウンドに転向する人から矢の選択について相談を受けることがあるのですが、私は大抵1ダース1万円台の真直度±0.03インチ(V3グレード)のシャフトをおススメしてます。

リカーブではあまり馴染みのないEASTON以外のメーカーもコンパウンドでは多く使われ、実績を残しています。

 

具体的に国内で手に入りやすい商品名を出すとすればこれらのシャフトです。

  • EASTON Carbon one
  • GOLDTIP Pierce Platinum
  • VICTORY VAP(V1、V3グレード)
  • SKYLON Brixxon

この4つのシャフトは0.166径(シャフト内径が0.166インチ)と呼ばれるジャンルでACEやACGと同じ太さです。

この辺りのシャフトであれば趣味と競技のどちらでもバランスよく安全に使えると思います。ただしX10などのアルミコアシャフトのような耐久力はないので必ず1シーズンごとに買い替えてください

また転向後ある程度のレベルに達したときは更にグレードの高いシャフトにステップアップするのもいいと思います。

コンパウンド向けシャフトの中にはハンティングやフィールドで使うことを前提にした中口径オールカーボンシャフト(0.246径)もラインナップされてます。このようなシャフトを50mで使うと微風でもかなり流されるので不利です。

転向後フィールドをメインに考えているのであれば話は別ですが、特段の理由がなければ0.166径をおススメします。

 

ポイント

あまり自信をもって説明できる部分ではないのですが、ポイント重量がドローウェイトや矢速に対して軽すぎると目に見えてグルーピングが荒れます。重くしていくことでグルーピングが小さくなりますが、ある程度の閾値を超えると変化量が少なくなります。サイトが下がるデメリットを考えれば、自分の中で見切りをつけてグルーピングの許容値を見つけると良いでしょう。

  • 40ポンド前半:100グレイン
  • 40ポンド台後半~50ポンド前半:110グレイン
  • 50ポンド台:120グレイン

スパインチャートに従って引き尺に準じた長さのシャフトを使うのであれば、個人的にはこんな感じかなと勝手に思ってます。

これはシャフトの種類や矢尺、スパイン、メーカーによって変わってくるので、一概には言いづらい部分でもあります。

 

羽(ベイン)

コンパウンドで用いられるベインは主にゴムベインとフィルムベインの2種類です。

  • ゴムベインの利点は的面で矢同士が接触したとき、フィルムベインと違って羽が割れずに逸れてくれるので長持ちすることです。欠点として貼り替えが面倒フィルムベインに比べて修正力に欠けるなどといったことがあります。
  • 対してフィルムベインの利点は貼り替えが簡単修正力が強いことです。欠点は頻繁に割れたり、ちぎれたりするので維持に手間がかかります。

どちらも一長一短って感じです。

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手前からXS Wings、AAE MAX 2.0、VaneTec Swift Shield 1.87です。

ゴムベインを使うのであれば2インチ前後のものでいいと思います。50mで射ったとき重すぎず、軽すぎず、ちょうど良い修正力を得られると思います。

フィルムベインは注意が必要でROMのスピンウィングやスパイダーベインのリカーブ用、ガスプロのオリンピックエフィシェントなど軟らかいベインはコンパウンドの高ポンド帯で使うことを想定していないため、羽が負けて十分な修正力が得られない可能性があります。フィルムベインを使うのであれば、スパイダーベインのインビクタスやXS Wings、スピンウィングの黒色などの比較的「パリッと」した硬いベインを使ってください

 

ノック

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上2つがリカーブ用(Sサイズ)、下3つがコンパウンド用(Lサイズ)です。

コンパウンドでは高ポンドに対応するためにリカーブに比べ、ストランド数が多くなっています。そのためリカーブ用のSサイズノック、#1ノックでは小さすぎてストリングにハマりません。

新しくLサイズノックまたはハンタータイプノックを揃えてください。

使用するサービング次第ではハマることもありますが、多分ノックを合わせたほうが手間が少ないと思います。

 

矢尺

リカーブでは大抵は「自分の引き尺=矢尺」になりますが、コンパウンドではクリッカーがないのでレストに載るのであればどんな長さでも大丈夫です。分かりやすく言えばレストブレードの接点から最低で+1インチぐらいの矢の長さがあれば良いかな、と思ってます。

コンパウンドに転向して間もないうちはドローイング時にレストから矢が落ちやすいので、ギリギリの長さで矢を作らずにある程度の余裕持ったほうがいいです。

 

https://3.bp.blogspot.com/-hMNaA30bsVk/WZVg0u_TqeI/AAAAAAABGFE/FvS31Utk-IYWHhXGsPU3XM6UlhPSRAwYACLcBGAs/s500/chicken_race_kabe.png

 

ただしコンパウンドの矢尺の選択には以下のようなパターンもあります。

フィールド競技などではシャフトが短いほど矢全体の重量が軽くなり、カット量が少なくなるのでサイト調整で有利に働きます。(ポストの配置によって例外があります)

インドアでは最大径に近い、できるだけ硬いスパインを選択したほうがラインカットを狙いやすくなります。これにより「スパインを選択→矢尺を選択」といった普段と逆の順番を取ることがあります。このような場合は通常より長い矢尺を選択することもあります。

通常のアウトドアターゲットで用いる場合はスパインチャートに従って引き尺に準じた矢尺の選択をおススメします。正直、ピーキーなセッティングはチューニングが難しいです...。

 

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オーバードローレスト

ただしルール上「プレッシャーポイントをグリップのピボットポイントから射手側へ60mm以内の位置で用いること」と定められています。そのためオーバードローレストを使用したとしても過度に短い矢のセッティングにすることはできません

 

 

 

今回はこのあたりで終わりにします。

【商品レビュー】SANLIDA Archery X10 Sight Damper

 

どうもksです。

 

https://2.bp.blogspot.com/--X2z5ldMf2A/WEOPX4Y31HI/AAAAAAABALg/pc0SbFkluPo4ImDnJxxQgGT2mq-96C9IACLcB/s400/neet_man2.png

 

突然ですが、商品レビューします。

と、言ってもほとんどの商品は大手のショップがレビューされているので「これ買う人いるのか?」商品です。

 

 

 それはこちら!

SANLIDA Archery X10 Sight Damper

 

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SANLIDA Archeryから最近?発売されたサイトダンパーです。

SANLIDAは中国の弓具メーカーで弓からアクセサリー類まで様々な商品を販売しています。

特にコンパウンドボウの出来は値段の割に良いみたいで「大会で700点出てるよー」といったコマーシャルも行っています。

 

国内のショップでも一部の商品は取り扱いしていますが、私が買ったサイトダンパーはこれを書いている時点では取り扱いがないようです。ちなみにAli Express(中国版楽天みたいなサイト)で買いました。

 

値段はアリババの独身の日(11月11日)セール時に買って7.49USDでした。(大体800円ちょっと)

配送にChina Postを利用したので送料は無料でした。

 

その後なぜか1か月ほど中国国内で放置されたりしてやっと届きました。

 

https://1.bp.blogspot.com/-WtFMJ6-1dj8/Wn1aLwFok7I/AAAAAAABKSw/m1EvZlo6XiQ3Zwx1oTdBv9KP598RAFGhwCLcBGAs/s400/pose_kuyashii_man.png

 

 

まぁ、細かい部分を見ていきます。

とりあえず、使用しているDoinkerのPee Wee Damperと比較します。

 

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左がPee Wee Damper、右がX10 Damperです。

 

ダンパー部分がX10はPee Weeの2倍ぐらいの長さがあります。しかもそれなりに硬いです。


Pee Weeは潰すと「ふにゃっと」感がありますがX10は「ガチガチ」です。

まだ射って試してないので分からないですがサイトダンパーがこんな「ガチガチ」でどうなの?ってところです。

 

ウェイト部分に関してはそっくり、かなりオマージュを受けたデザインです。

 

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Pee Weeは一個9.2gです。

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X10は一個12.39gです。

 

重さに関してはX10のほうがダンパー部分が大きので少し重いです。まぁ3g程度ですが...。

 

 

ちょっと唐突ですが欲が抑えられないのでいろいろ飛ばしてサイトに付けてみます!

(使用サイトはSHIBUYA ULTIMA CPX 365)

 

 

 

「ん?お?」

「これは?(汗)」

 

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やられました...。

 

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無駄だと思いつつダンパー部を前後入れ替えても無駄でした...。

 

https://2.bp.blogspot.com/-04zGDRD-GFg/UV1JDqTdHQI/AAAAAAAAPR0/SGHJgZXK5uQ/s400/cry_boy.png

 

シブヤサイトのエレベーションとエクステンションの接続ネジはM4サイズですが、おそらくX10ダンパーのネジはインチなのでしょう。

試していないので確証は得られていませんがAXCELなどのインチ規格のサイトでは使用できると思います。

 

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太さは似ているけど山数が違います。

 

このような事態は購入時にある程度予測できていました。

それは「商品ページのどこにもネジに関する説明が無かったから」です。

みなさんも弓具を買うときはネジに注意しましょう。

 

 

 

しかし!このダンパーが活躍できる場所を私は見つけてしまいました!

 

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以上です。

リカーブからコンパウンドに転向したい!でもどうする?②

 

 どうもksです。

 

 

https://2.bp.blogspot.com/--X2z5ldMf2A/WEOPX4Y31HI/AAAAAAABALg/pc0SbFkluPo4ImDnJxxQgGT2mq-96C9IACLcB/s400/neet_man2.png

 

やる気が持続しているうちに前回の続きを書きます。

 

 

前回です↓

ks-archery.hatenablog.com

 

 

と、その前に前回の補足をします。

 

https://3.bp.blogspot.com/-o8ptxFTicXs/VwdI4KYO1RI/AAAAAAAA5mg/51gFWZ_LKjky672eMS1jO6wCYtAH-EaOw/s450/job_teacher_man.png

 

 

アクセル間(軸間)の補足

前回、アクセル間について↓のように書きました。

 

「それはアクセル間が長いほど弓が安定するからです。」

 

これ、安定する以外にもアドバンテージがあります。

例えば同じドローレングスで「アクセル間が40インチの弓」と「アクセル間が30インチの弓」があったとします。

この2つの弓をフルドローすると「アクセル間が40インチの弓」に比べて「アクセル間が30インチの弓」はノッキングポイントを中心にストリングが鋭角になります。

 

鋭角になるとストリングが顔から離れるためアンカーが不安定になります。

またコンパウンドではストリングに挟んで使う「ピープ」という超正確な弦サイトみたいなモノを使うのが一般的です。(詳しくは後述)

 

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「スコープとピープ」は銃の「照星と照門」と同じ関係です

 

鋭角になると目からピープまでの距離が離れるためエイミング中の「狙いやすさ」にも影響が出ます。

 

アクセル間が極端に短い弓はハンティング向けのことが多いです。

(エントリーモデルもアクセル間が短い場合があります。)

コンパウンドのメインの市場はハンティングです。メーカーのカタログを見てもターゲット向けは半分以下しかありません。

「この弓いいね!欲しいわ!」と思っても実はハンティング寄りの設計だった、なんてこともあるかもしれません。

 

https://1.bp.blogspot.com/---j909PxL0E/WGnPfp1typI/AAAAAAABA8M/gDH6deJLqk0HGz7N8I1tEEzncoFVuttuwCLcB/s400/war_gobaku.png

 

 とまぁ、こんなところで本題に戻ります。

 

 

サイト

サイトはリカーブから流用できる可能性があります。

といってもどの部分が流用できるかはメーカーによります

 

使用者の多いリカーブサイトはSHIBUYA、AXCEL、WIN&WINあたりでしょうか。

把握している中ではSHIBUYAはULTIMAシリーズのサイトブロックを除いた部分が、AXCELはAchieveシリーズとAXシリーズのサイトピン取り付けブロック以外が流用できます。

 

何故リカーブサイトをそのままコンパウンドに使えないのでしょう?

 

コンパウンドでは倍率入りレンズを付けた「スコープ」の使用が許可されています。

このスコープが曲者で取り付けネジが10/32インチなんです。

さてリカーブサイトピンの取り付けネジの太さは~、はい、8/32インチ

これじゃあリカーブサイトにスコープは付けられません。

 

https://4.bp.blogspot.com/-6JPC9gxdRk8/VYJrdfh2OxI/AAAAAAAAudw/n3vaFho1pok/s400/gakkari_tameiki_man.png

 

コンパウンドの発射時の衝撃はリカーブよりも強いのである程度太さが必要、と考えると仕方ないのかもしれません。

 

もう一つそのまま流用できない理由があります。

コンパウンドはカムが付いているお陰でフルドロー時のドローウェイトが最大時の2~4割程度になります。

これを「レットオフ」といいますが、これがあるためにフルドロー時にハンドルを少しひねっただけで「トルク」がかかるため地面に対して垂直方向に弓が回転してしまいます。

 

これを打ち消すためにコンパウンドサイトはサードアクシスと呼ばれる部位の調整ができるようになっています。

主にフィールドのような上下に角度の付いた状態で複数の距離を射つ時に重要になる要素です。これはショップのブログなどで解説していたと思うので気になる人はそちらで確認してください。

 

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コンパウンドサイトはリカーブサイトに比べて少しお値段が張りますがこのあたりがその理由です。

どこが流用できるか今一つ分からず不安な時はコンパウンドサイトを一式揃えたほうが無難です。

 

https://3.bp.blogspot.com/-jWol6pZCk-0/VMIvEUNEGdI/AAAAAAAAq3Y/x_vxXEuMshA/s400/money_kinketsu_man.png

 

スコープ

スコープと聞くと看的用のスポッティングスコープのほうに馴染みがあると思います。

しかし!コンパウンド界でスコープといえばエイミングに使う倍率レンズ入りのものです。

 

リカーブサイトではオマケでサイトピンが一個付いてくることがありますが、コンパウンドサイトでは付いてきません。

スコープは用途に合わせて様々な商品が展開されています。

それぞれ本体の径、長さ、サンシェード(日よけ)といったオプションの有無、などなど...。

 

スコープの径は29、30、35mmなどがターゲット用に人気があり、レンズの倍率は4、6倍が一般的です。

そして「倍率は高いほど良い!」というわけではありません。

倍率が高いと必然的にエイミング時に見える範囲は狭まるので、強風などで弓が煽られたときは不利になります。

もう一つの問題として倍率が高くなるとレンズ越しの景色がぼやけることがあります。これはピープにレンズ付きのインサートパーツを付けることで解決できますが、これまたそれなりのお値段です。

 

レンズの取り付け方にも注意が必要です。

レンズをリテイナーリングで挟み込むようにスコープ本体に取り付けるタイプもあれば、リテイナーリングと一体化したレンズを取り付けるタイプもあります。

 

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ShrewdのMini-magスコープ:サンシェードの取り付けが可能で、その種類も多いですがレンズとリテイナーリングが一体型です

 

レンズは同じメーカーだと径が合えば使えることがありますが、基本的にそれぞれのスコープに合わせて作られているため他モデルに使いまわしはできません。

 

そしてスコープのレンズは箱から開けた新品の状態では”まっさら”なのでエイミングできません。

大抵は点や円形のシールを貼るか光ファイバーを取り付けます。 

シールは別売りで形だけでなく色の種類も多くの展開があり、光ファイバーはスコープにオマケで付いてくるときもあります。

いろいろ試して快適にエイミングできるモノを見つけるしかありません。

 

 

ピープ

先に少し紹介した「ピープ」です。

 

https://3.bp.blogspot.com/-s-xU5u8cPjc/XAY6K9htcXI/AAAAAAABQhw/GgAqYa4kiZ8DATS69Dsrasi0MvNQF2WBwCLcBGAs/s400/pose_pistol_man.png

 

スコープとピープ」は銃の「照星と照門」と同じ関係です。

スコープの円にピープの円を重ね合わせてエイミングすれば超正確に狙える仕組みです。

 

ピープも様々な種類がありますが主な違いは内側の径、素材とパーツ交換の可否です。値段がお高い商品は一つ「ピープハウジング」を買うだけで内側に取り付ける「ピープインサート」を入れ替えて適宜、内側の径を変えられます。

 

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ピープインサート:めっちゃ小さいです。この中にレンズが入ってます。

 

しかし、お安い商品だと全て一個のパーツからできているため、径を交換するときはボウプレスに弓をかけて弦をリラックスさせる必要があります。

また前述したようにハウジングとインサートが別になっているピープはレンズ入りのインサートでぼやけてしまうスコープの焦点を合わせられますが、そうでないものはそれができません。

把握している中で一体型ピープでレンズ付きのものは無かったと思います。

ドンピシャリのピープが見つかれば楽ですが見つからなかったときは悲惨なことに...

 

 

ここからは超個人的アドバイスです。

最近では「チューブピープ」と呼ばれる前後に長いタイプのピープが販売されています。が、これすっごい調整が面倒です。

本来は「長いピープを使うことでより正確にエイミングできるだろう!」という商品なんですがそれがむしろ問題になります...。

ブレース時にピープをきちんと的方向に向くように取り付けてもドローイング中に回転してしまうことがあります。前後に短いピープなら多少ズレても問題ないのですがチューブピープはそうはいかない。少しでもズレると的が一切見えなくなることもあります。

コンパウンド初心者の方にはおすすめしない商品の一つです(小声)

 

 

https://3.bp.blogspot.com/-UDikRv0yk-A/XGjyvia2K8I/AAAAAAABRjY/gDq4dqWaCH4IU9Kr7SfT5EbEFxt05XLSQCLcBGAs/s400/inemuri_isu_man.png

 

 

まぁ、キリがいいので今回はこのへんで終わりにします。

 

リカーブからコンパウンドに転向したい!でもどうする?①

 

どうもksです。

 

https://2.bp.blogspot.com/--X2z5ldMf2A/WEOPX4Y31HI/AAAAAAABALg/pc0SbFkluPo4ImDnJxxQgGT2mq-96C9IACLcB/s400/neet_man2.png

 

タイトルの通りリカーブボウからコンパウンドボウに転向するときに役に立つ(?)ことを書きます。

 

 にわかCPアーチャーなので間違えてることやおかしな文脈があるかもしれません。

「ここ違うだろ!」と思ったらご指摘お願い致します。m(_ _)m

 

https://1.bp.blogspot.com/-3NGPnoD3C3c/Wat2tcCRXoI/AAAAAAABGag/x3MFGeWxkOEU890YJmA17HhbXaW8uVZ9wCLcBGAs/s500/ochanoma_angry.png

 

リカーブからコンパウンドに転向したい!でもどうする?

 

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アーチェリー競技やっててコンパウンドに密かに興味を抱いている人、結構いると思います。(思いたいです)

 

「大学の部活引退したし、前から興味あったコンパウンド始めてみようかな~」(22歳 学生)

「リカーブの点数出ねぇ...一か八かでコンパウンドに転向してみたい...」(19歳 学生)

「リカーブ引くのしんど、、、コンパウンドは滑車?の力で楽に引けるらしいし良いかもな、、、」(20歳 学生)

 

と、まぁこんな感じで

「でも何が何だか分からん!」という人も結構いると思います。

 

https://2.bp.blogspot.com/-bqiuiBJ6-kI/XFPNR5sW2BI/AAAAAAABRVw/prZ7kCPe7C0j7b6AulXgp-_kop0acjKrgCLcBGAs/s400/hysteric_okoru_man.png

 

ここに書いてあることはショップに行けば教えてくれる知識ですが「ショップが近くにない!」となるとどうしようもないので、これを読むことで少しでも取っ掛かりができれば嬉しいです。

 

 とりあえず揃えたほうがいい弓具類について書きます。

 

 

弓具編

まず弓具が揃わないと何も始まりません。

しかしリカーブをやってた人は「リカーブで使ってた道具を流用できるアド」があります!

 

個人的にコンパウンドに転向するときに揃えたほうがいいと思う弓具です

  • 弓本体
  • サイト(リカーブから流用できる可能性あり)
  • スコープ
  • スタビライザー類(リカーブから流用できる可能性あり)
  • レスト
  • ピープ
  • スタンド(リカーブから流用できる可能性あり)
  • 矢(リカーブから流用できる可能性あり)
  • リリーサー

 

弓本体

弓といってもリカーブとは大きく異なります。

上下リムの先端に「カム( 滑車)」が付いていてそれらを繋ぐようにストリング類が張られています。

 リカーブではリムによって矢速や引き心地が変わりますが、コンパウンドは主にカムによってそれらの要素が決まります。

 

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そしてコンパウンドはリカーブのようにハンドルやリムをバラすことは基本的にありません。

ショップで弓を注文したらハンドルにリムが装着され、弦が張られた状態で箱に入って届きます。

 

そのため「ハンドルはA社、リムはB社が良いなぁ」という選択はできません。

※そもそもコンパウンドボウはボウプレスという機械がないと弦を外せません...。

※※そしてボウプレスはストリンガーのようにお手頃な値段ではないのです...。

 

ドローレングス

さらにリカーブとは違う点が他にもあり、コンパウンドにはあらかじめ設定された引き止まり(ドローレングス)があります。

リカーブは弦が外れない限り無限に弓を引けますが、コンパウンドはその特性上ドローイングできる長さの限界が設定されています。

 

ドローレングスは「カム」やカムに取り付けられている「モジュール」と呼ばれるパーツによって決まります。

 

ここで注意しなければならないのは「使いたい弓は自分の引き尺に合うドローレングスの設定ができるかどうか」です。

※同じメーカーの同じ名前の弓でも複数のカムが用意されていて対応ドローレングスが異なる時があります。

 

2種類のカムが用意されている Hoyt の Invicta 37 を例にして考えてみます。

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(例:Hoyt Invicta 37)DCX、SVXカムの2種類があり矢速と引き心地が違います

下から2段目の DRAW LENGTHSを見てください。

例えば引き尺が28インチの人は Invicta 37 のSVX(27.5-28.5")、DCX(26.5-28")カムのどちらも対応しています。

しかし引き尺が24インチの人はDCXカムが24.5インチからしか対応してないためSVX(23.5-25.5")カムしか選びようがありません。

 

一般的にコンパウンドに転向したばかりの人は自分がどれぐらいのドローレングスなのか分からない上に、練習をしていくことで射型が洗練されドローレングスが変わることがあります。

なので個人的には対応しているドローレングスが広い弓、カムがおすすめです。

 

引き尺が変わった場合は対応するドローレングスのカムやモジュールを買えば問題ありません。(ストリング類一式の交換が必要な場合があります)

ですがカム、モジュールは「ちょっと試してみよう♪」で買える値段ではないです。少なくとも数千円、カム一式だとウン万円することもしばしば...

 

https://1.bp.blogspot.com/-VVxpkMXslUQ/Wn1aNL48_PI/AAAAAAABKS4/KR7mO0HpgHInt9-TVPt2CtNKjrJp87wngCLcBGAs/s400/pose_miageru_man.png

 

お金と時間を無駄にしたくない経済的なアーチャーはカタログをよく見たほうがいいですね♪

 

メーカーによって設計思想(カムやモジュールに対して対応ドローレングスが1パターンしかない場合もあります)が異なるため注意したほうがいいポイントです。

 

 

 ここまで読んで「じゃあドローレングスはどう決めるんだ?」と思った人もいるかもしれません。

 

基本的にドローレングスを測る基準は無いと思います。(無慈悲)

 

「アームスパンを測ってある値で割ると大まかに分かる」といった話は聞いたことがありますが、弓の購入を検討しているときはこれは目安程度に考えたほうがいいです。

個人的にはコンパウンドはリカーブのように押し手の肩を入れてドローイングするのはおすすめしません。(引き始めの負荷に耐えられない)

そうすると少し”溜め”を作った状態で射つことになるのでリカーブのときよりは短くなります。が、それをどれくらいにすれば快適にシューティングできるかはアーチャーそれぞれ異なります。

 

一番のおすすめはショップに行って測ってもらうことです。

 

https://4.bp.blogspot.com/-Hbl_buIRu5o/XG4GXOwvXLI/AAAAAAABRq0/hEWfV0FE5IEG66wOidqBlI5IA0e28QFGgCLcBGAs/s400/ahiruguchi_man.png

 

 アクセル間(軸間)

もう一点、弓を選ぶ上で知っておくべきポイントがあります。

それはアクセル間(軸間)です。

 

 コンパウンドは上下にカムが付いていています。

そしてカムとリムを繋ぐ軸を「アクセル(軸)」、その上下の間隔を「アクセル間(軸間)」と呼びます。

 

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なぜアクセルの間隔が重要なのか?

 

それはアクセル間が長いほど弓が安定するからです。

カムの種類にもよりますが「軸間が短い弓は安定性に欠けるが矢速が速く、長い弓は安定性があるが矢速が出ない」と言われています。

(そうでない弓もあります)

 

ターゲット(フィールド)向けに販売されている弓はアクセル間が35~40インチがメインです。

アウトドアターゲットやフィールドでは主に37インチ前後が、インドアでは40インチの弓が好まれる印象があります。

コンパウンドに転向後どんな使い方を考えているかによって決めていったほうがいいでしょう。

 

アクセル間は弓の名前で分かる場合とカタログを確認しないと分からない場合があります。

・名前の後に2桁の数字が並んでいるときは大抵それがその弓のアクセル間です。

(例:Hoyt Invicta 37、Mathews TRX 38、Elite ECHELON 37...)

 

・そうでない場合はカタログで確認します。
(例:PSE Perform-X)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/ks_rsk/20191203/20191203184728.png

「AXLE-TO-AXLE: 40" 」と表記されているのでこの弓はアクセル間が40インチだと分かります。

 

余談ですが弓の名前の後に1桁の数字がある場合はブレースハイトを表している場合があります。

(例:Mathews TRX 7 →ブレースハイト7インチ)


ドローウェイト

リカーブではリムでドローウェイト(ポンド)が決まります。コンパウンドでもこれは変わりません。

しかしその表記方法が異なります。

リカーブでは(リムの長さー表示ポンド)のようになっていますが、コンパウンドではリムの長さは装着される弓に依存します。そのため調節することで実現されるポンド数のみが書かれています。

大抵は(50-60・対応ドローレングス)や(60・対応ドローレングス)のように表記されています。

 

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上の写真の場合「リムボルトを限界まで締めこむと最大で60ポンドがでるよー」となります。

 

 

https://2.bp.blogspot.com/-yqTroaBN6wc/W8BOiIMQnhI/AAAAAAABPaQ/uFLHi07_-rQ-U1kJ87KF70r0VE7FRzIZgCLcBGAs/s400/sleep_utsubuse_man.png

まぁ、長くなって面倒になってきたので今回はここまでにします。

 

続きです↓

ks-archery.hatenablog.com