ks的フレッチング
どうもksです。
ネタが思いつかなくて放置していたのですが、フレッチングについて書いてほしいと要望があったので記事にします。
フレッチングと言っても今回はゴムベインの貼り方(貼り替え方)になります。例の如く我流の部分があります。
フィルムベインについてはショップのブログとかに書いてあると思うのでそっちを見てください。
※この記事はCP向けに書いているのでRCで参考にする場合は解説を脳内で変換してください。
使用する道具
今回紹介する道具は一例なので「もっと他に良いのがあるよ!」ってときは教えてください(他力本願)
フレッチャー
これがないと何もできません。
私はアバロンのやつを使ってます。安価なフレッチャーですが今のところ使ってて特に不便は無いです。まぁここは好みなので気に入ったやつを用意してください。
モノによっては3枚羽だけでなく4枚羽にも対応しているフレッチャーもあります。(アバロンは非対応)
接着剤
フレッチングに使う接着剤です。
接着剤は大まかに分けて「瞬間接着剤」と「羽貼り用接着剤」の2種類があります。
瞬間接着剤は接着にかかる時間が短く、慣れると高速でフレッチングができます。ただし修正や貼り直しが面倒です。
羽貼り用接着剤は接着に時間が掛かりますが、その分失敗したときのやり直しは楽です。フレッチングに慣れるまではフレッチタイトなどの羽貼り用接着剤を使うのがおススメです。
※接着剤によって接着できる材質(カーボンシャフト or アルミシャフト、ベインの材質など...)に差があります。よく分からないときは、とりあえず羽貼り用接着剤を使っておけば間違いはないと思います。
ちなみに私は「ロックタイト 強力瞬間接着剤 ピンポインター ゼリー状」を使ってます。容器の口が小さく作られていて、ボタンで液の量を調節できるため作業が捗ります。作業していると、はみ出た接着剤がフレッチャーのクランプ(ベインを挟む部分)に付いてしまって面倒なことになってしまうことがありますが、この接着剤はゼリー状なのでそのような心配はせずに済みます。
脱脂用の何か
ベインは貼る前に脱脂をする必要があります。
ベインは製造時に金型から外しやすくするために表面に離型剤が付いてます。そのため表面をまっさらな状態にしなければいけません。
射ってるとベインが剥がれてしまう時がありますが、それは離型剤が残っていることが原因になっている場合があります。
脱脂には「燃料用アルコール」や「アセトン」などが利用されています。市販されている「ウエットティッシュ(アルコールタオル)」では離型剤を剥がすには不十分なので注意してください。
「燃アル」や「アセトン」は薬局に行けば売ってると思います。
これらの商品以外にサンドペーパーを使う方法もあります。
ものぐさな私はわざわざ買いに行くのが面倒なので、家にあった150番のサンドペーパーで脱脂をしてます。気を付けないとベインが痛んでしまいますが、激しく擦らなければ大丈夫です。(多分)
今のところ薬品系を使った時と変わらない接着強度なので、特に問題はないと思います。
綿棒・つまようじなど
接着剤を伸ばすときに必要です。後ほどフレッチングの具体的な作業で紹介します。
フレッチャーのセッティングについて
フレッチャーは箱から出したばかりの状態では使えません。矢に合わせてセッティングを変える必要があります。
調整する箇所はクランプの基部とノックを載せるシリンダー?の角度です。
クランプに挟んだベインがシャフト中央になるように調整してください。
フィルムベインの両面テープを使ってベインを仮止めしながら作業すると簡単にできます。
ノックとクランプの位置関係が意図した位置になるように調整してください。CPであればノック溝の頂点方向にベインが来るようにすればOKです。
これらのパーツの角度がずれていると意図した場所にベインが貼れません。ベインが浮いてしまい剥がれやすくなってしまうこともあります。
それを利用してヘリカルっぽくベインを貼って矢の修正力を高める方法もありますが、ここでは(説明が面倒なので)割愛します。
これらのセッティングはフレッチングをする矢のシャフトの太さによって調整が必要です。CPでビッツェンバーガーのフレッチャーを使うときはシリンダーをCP用のものに取り換える必要があります。個々のフレッチャーによって仕様が変わるので注意してください。
フレッチング
今回は痛んだベインを貼り替える状況を想定して進めていきます。一からフレッチングをするときもほとんど作業の内容は変わりません。
ベイン剥がし
ボーニングなどからベイン剥がし専用の道具が発売されています。まぁ、わざわざ揃えるのも面倒なのでカッターでガシガシやるのが普通ですかね。この方法は力加減を間違えるとカーボンの表層を持っていってしまうことがあります。
そんなミスに目を瞑りつつカッターで剥がしていたのですが、この間「ベインを剥がすときはライターで炙ると良い」と聞いたのでやってみました。
炙った後、手で「ソイヤッサ!」と引っ張ると割と簡単に剥がせました。
若干残ってる残りカスみたいのはカッターでガシガシ剥がした後、サンドペーパーで表面を整えます。(結局はシャフトが痩せて行ってしまうのです...)
表面を整えた後、水やアルコールなどでカーボン粉末の汚れを落とします。
脱脂
燃アルなどを使って脱脂する場合はティッシュペーパーやペーパータオルに薬品をしみこませた後、紙にベインの色が軽く移るぐらいベインの接着面をゴシゴシ擦ります。
サンドペーパーを使う場合はベインの接着面がザラザラして光を反射しなくなるぐらいまで擦ってください。
ベインをクランプに挟むと擦るときに保持しやすくなります。この作業をすることでベインの接着強度が各段に上がるのでしっかり行ってください。
フレッチング
今回は貼り替えにAAE MAX2.0を使います。ノック溝からベイン端までは1インチに設定しています。背が高いベインを貼る場合、ノック溝に近すぎるとエイミングしたときアゴに当たってしまうことがあるので様子を見て少し間隔を広げてください。
接着剤はベインの接着面に米粒半分ぐらいの量を両端と中心に分けて3か所に落とします。
量が多すぎると、はみ出た液がクランプと羽を接着してしまい、ほぼ確実にフレッチングが失敗します。
そして接着剤を綿棒の柄やつまようじを使って接着面全体に引き伸ばします。このときベイン端まで接着剤が行き渡ってないと剥がれやすくなってしまうので注意してください!
瞬間接着剤の場合、引き延ばした後に接着剤が気化していなければ脱脂が上手くできています。もし伸ばした接着剤が「フワーッ」と乾いてしまう場合は脱脂作業からやり直してください。この時点であればベインは再利用できます。
そしてフレッチャーにシャフトをセットし、クランプに挟んだベインを押し当てます。フレッチャーによってはクランプを押し当てた際にシャフトがズレることがあるので注意してください。
瞬間接着剤であれば10~15秒、羽貼り用接着剤であれば30~40秒ほど軽く押し当てて待機します。接着が終わった矢は半日から一日ぐらい乾燥させてください。
乾燥が終わったベインは思いっきり押し曲げて、しっかり接着できているか最終確認します。
目止め(ベイン端の固定)
最後にベイン端の固定を行います。ベインの両端に羽貼り用接着剤を米粒ほど付けて、端から剥がれるのを防止します。(ちなみに私は面倒なのでやってません。)
※ショップに頼めばこの作業まできちんと行ってくれます。
まとめ
今回はフレッチングについてしらべてみました!いかがでしたか?
慣れると結構簡単な作業なのでやってみてはいかがでしょうか?
「シリンダー」ではなく「レシーバー」が正しいパーツ名でした...